早稲田大学ネットワークサーバ・ホスティングサービス利用案内

サービス概要

ネットワークサーバホスティングサービスは、従来、各箇所独自に管理、運用されていたメールサーバ、Webサーバ、DNSサーバを、理工メディアセンターに設置されたホスティングシステム上で、代行して機能させるサービスです。
このサービスを利用することで、各箇所にサーバマシンを設置することなく箇所独自のメールシステム、Webシステム、DNSシステムを構築することができます。各箇所のシステム管理者は、Webブラウザを使用して

  • メールアドレス、メーリングリストの作成
  • Webページの構築
  • ホスト情報の管理

が可能になります。
このサービスを利用することで、各箇所で行っていたサーバシステムの管理作業を大幅に軽減する事が出来ます。

サービス品目

現在、理工メディアセンターでは、以下のホスティングサービスを行なっています。

  • Mailホスティングサービス(2002年7月より)
    メールサーバを研究室に設置することなく、研究室メールシステムを構築することができます。
  • Webホスティングサービス(2004年2月より)
    Webサーバを研究室に設置することなく、研究室Webシステムを構築することができます。
  • DNSホスティングサービス(2003年1月より)
    DNSサーバを研究室に設置することなく、研究室ドメインネームシステムを構築することができます。
DNS(Domain Name System)とは、インターネットにおいて、IPアドレスをホスト名、ホスト名をIPアドレスに変換する名前解決メカニズムの総称です。
私たちが、Webブラウザを利用して早稲田大学のホームページを見る際に、そのアクセス先としてwww.waseda.ac.jpを指定します。このアクセス先(www.waseda.ac.jp)をコンピュータ間で通信の出来る形式(IPアドレス)へ変換する機能を持ったサーバマシンをDNSサーバと呼びます。
DNSサーバは、自営でWebシステムを構築し学外へ公開したい場合に、そのURLをIPアドレスで公開するのではなく、名前(www.waseda.ac.jp)で公開したい場合などに利用されます。

特徴

  • 管理者作業の軽減
    ホスティングサービスを利用する事で、システムのメンテナンス作業は不要になります。システム管理者は、各ホスティングサービスを利用する上での最低限の情報を登録するだけで、容易にメール、Web、DNSサーバを構築する事ができます。また、本サービスはWebブラウザで全ての操作を行ないますので、利用しているコンピュータに特別なソフトウェアをインストールしたり、独自の設定を行なったりする必要はありません。
  • 不正アクセスの防御
    メール、Web、DNSサーバは、学外からの不正アクセスの危険に晒されることになります。
    本サービスは、理工メディアセンターが管理する専用サーバ上に仮想的に箇所用サーバを構築し、各サービスの処理に必要なアクセスのみを許可することでセキュリティを確保しています。また、その時々で必要となる不正アクセスの対する防御措置は、理工メディアセンターが行います。
  • ウィルスメールの防御
    Mailホスティングサービスでは、メールの送信、受信時にウィルスが混入されていないかを自動的にチェックし、混入された添付ファイルなどがある場合は、自動的に削除をします。これによりウィルスメールの感染被害や間接的な加害者になる事を防ぐことができます。

サービス内容

Mailホスティングサービス内容

管理者用IDが発行されます。この管理者用IDを使ってホスティング管理用Webページからログインする事で、箇所専用のメールアドレス、メーリングリストを自由に作成できます。また、作成したメールアドレス(以下、利用者ID)でログインすると、パスワード変更、名前変更、自動転送の設定ができます。

機能・性能
項 目 性能・機能 補 足
サポートプロトコル POP3、IMAP4
メール保存最大容量 メール保存最大容量 1メールアドレスあたりメールを保存できる容量
メールアドレス数 100 1ドメインあたりの最大メールアドレス数(メーリングリストを含む)*1
送信可能メールサイズ 30MB 1通あたり送信できるメールの最大サイズ
自動転送機能 対応 転送先は1メールアドレスのみ
自動返信機能 未対応
Webメール 利用可能
ウィルスメール 自動検知・削除 ウィルスメールに対する個別設定はできません。

*1 メールアドレス数が100を超えた状態でメールアドレスを追加すると、システム上、管理画面上ではメールアドレスを作成できたように見えますが、実体は作成されずメールの送受信ができません。

メールアドレス作成上の注意点

以下のメールアドレス(メーリングリスト名含む)は、メールシステムの管理用に利用されますので、通常の利用は避けてください。
(このアドレス宛てのメールはサーバ管理者にも配信されます)

postmaster
mailer-daemon

メールリングリストのバウンズメール(エラーメール)の送付先について

作成したメーリングリストに所属するメールアドレスが存在しない場合などによるエラーメールは、以下のようにエラーメールが送付されます。

  1. 「owner-メーリングリスト名@箇所メールドメイン」というメーリングリストへ送付しようとする。
  2. 「owner-メーリングリスト名@箇所メールドメイン」が存在しない場合は、送信者へ送付されます。
  3. 「owner-メーリングリスト名@箇所メールドメイン」が存在している場合は、このメールアドレスに所属するメンバーに送付されます。
※エラーメールを送信者ではなく他のメールアドレスへ送信したい場合は「owner-メーリングリスト名」というメーリングリストを作成し、そのメンバーに送信したいメールアドレスを設定してください。
例えば、「」のメーリングリストに送信した際のエラーメールは「」へ送信しようとします。このメーリングリストがない場合は送信者へ送信されます。
設定

メールアドレスの新規作成については下記の手順をご参照ください

MAILホスティングサービス メールアドレス作成手順

メーリングリストの編集については下記の手順をご参照ください

MAILホスティングサービス メーリングリスト編集手順

移行作業概要

研究室で稼働しているメールシステムを本サービスに移行する場合は、慎重に移行作業をする必要があります。安易に移行作業を行うと、研究室のメールサービスが停止する危険があります。

1. DNSサーバの設定変更

DNSサーバ上に登録されているメールサーバ(MXレコード)をMailホスティングサーバへ変更してください。
対象研究室ドメインのMXレコードをironport.mse.waseda.ac.jpへ変更してください。

2. 確認作業

DNSサーバはある一定期間古い情報を保持していますので、研究室メールサーバは、すぐに停止しないでください。nslookupコマンドなどを用いて設定変更が正しく反映されている事を確認してから研究室メールサーバを停止してください。

(例) hoge.mse.waseda.ac.jpのメールサーバを移行した場合の確認
(青文字は入力、黒文字は応答)


> nslookup ←名前解決確認コマンド
> server 133.9.x.x ←研究室DNSサーバのIPアドレスを指定する。
Default server: 133.9.x.x
Address: 133.9.x.x#53
> set q=mx ←MXレコードについて問い合わせる。
> hoge.mse.waseda.ac.jp ←hoge.mse.waseda.ac.jpのMXレコードには何が設定されているか?
Server: 133.9.x.x
Address: 133.9.x.x#53
hoge.mse.waseda.ac.jp mail exchanger=10 ironport.mse.waseda.ac.jp. ←移行が正しく反映されている。


上記は、hoge.mse.waseda.ac.jpのメールサーバとしてMailホスティング用サーバironport.mse.waseda.ac.jp.へ正しく変更されている事が確認できます。
この場合は研究室メールサーバを停止してください。

exchangerの項目が研究室メールサーバの場合は設定が反映されていませので、理工メディアセンターヘルプデスク(63号館 3階 12室)までお問い合わせください。
設定が反映されるまで、研究室メールサーバは停止しないでください。

3. メール送受信テスト

以下の設定を行いメールの送受信のテストをしてください。

サーバ名 サーバホスト名 ポート
SMTPサーバ ironport.mse.waseda.ac.jp 25
POPサーバ popd.mse.waseda.ac.jp 110
IMAPサーバ imapd.mse.waseda.ac.jp 143
4. 完了後の申請

移行作業が完了したら研究室メールサーバの学外直接接続を停止申請してください。
学外直接接続を停止する事は、研究室のセキュリティを確保する上で非常に重要な事です。必ず、停止申請をするようにお願いします。
ただし、研究室メールサーバが他のサービスで学外直接接続の必要がある場合は、その限りではありません。

学外直接接続の廃止はWaseda-net Portalのシステムサービス→ネットワーク情報管理システムより行います。

Webホスティングサービス内容

Mailホスティング、DNSホスティングの管理者用IDとは別にWebホスティング専用の管理者用IDが発行されます。Webホスティング専用管理者用IDを使ってWebホスティング管理用Webページへログインする事で、箇所専用のWebページが構築できます。このWebホスティング管理用WebページはcPanelというソフトウェアを採用しています。以下の表記で、cPanelとはWebホスティグ管理用Webページを指します。

サーバ機能
サーバ機能
PHP 利用可
CGI(perl) 利用可
FrontPage 利用可
SQL 利用可
cPanel機能

Web管理者用IDでcPanelへログインする事で、以下の操作ができます。
cPanel管理画面 (680×569)

cPanel機能
管理者パスワードの変更
ファイルマネージャー コンテンツのアップロード、編集、削除等ができます。
ディスク使用状況の確認
バックアップ/リストア コンテンツのバックアップ/リストアができます。リモートマシンへのバックアップも可能です。
パスワードプロテクション機能 指定されたURLへのアクセスに対してパスワードを設定する事ができます。
エラーページカスタマイズ Webサイト独自のエラーページを作成する事ができます。
SQLデータベースの利用 SQLサーバ上にデータベースを構築する事ができます。
URLリダイレクト機能 指定されたURLを他のURLへリダイレクトする事ができます。
Webアクセス統計
アクセスログの取得
エラーログの参照
CGIサンプルの利用
Cron機能 指定した処理を定期的に実行する事ができます。
MIMEタイプの設定 指定した処理を定期的に実行する事ができます。
ハンドラの設定
制限事項
項 目 性能・機能 補 足
使用可能ディスク容量 2GB 1Webサイトあたりで使用できるディスク容量
ftpアクセス 接続可 ftpアクセスは学内ネットワークからのみとする
学外公開ポート http(80)のみ 学外ネットワークからはhttpポートのみ接続可能
設定
ファイルのアップロード

サーバへのファイルアップロード方法については下記の手順をご参照ください。(ftpアクセスは学内ネットワークからのみ)

WEBホスティングサービスファイルアップロード手順

ファイルの学内限定公開

ファイルを学内からのアクセスのみに公開を限定したい場合には、Web公開用ディレクトリであるpublic_htmlの直下にLOCALという名前のディレクトリを作成して、そこにファイルを配置してください。

移行作業概要
1. コンテンツの移行

登録結果通知書に記載されている「コンテンツサーバ」へcPanelもしくはftpを利用してコンテンツを移行してください。

2. DNSサーバの設定変更

DNSサーバの登録をWebホスティングサーバへ変更してください。

独自にDNSサーバを管理している場合、wwwのCNAMEとしてhosting1.mse.waseda.ac.jpを指定してください。

DNSとWebホスティングサービスを同時に申し込んだ場合、登録時にWebサーバ(www)の別名は、”hosting1.mse.waseda.ac.jp.”(133.9.6.104)にデフォルト設定してあります。設定されていることをご確認ください。

3. 確認作業

研究室独自のWebサーバからホスティングサービスへ移行した場合、DNSサーバはある一定期間古い情報を保持していますので、研究室のWebサーバは、すぐに停止しないでください。nslookupコマンドなどを用いて設定変更が正しく反映されている事を確認してから研究室Webサーバを停止してください。

(例) www.hoge.mse.waseda.ac.jpを移行した場合の確認
(青文字は入力、黒文字は応答)


> nslookup ←名前解決確認コマンド
Server: xxxx.yyy.waseda.ac.jp
Address: 133.9.x.x#53
> www.hoge.mse.waseda.ac.jp ←www.hoge.mse.waseda.ac.jp は何が設定されているか?
Name: hosting1.mse.waseda.ac.jp
Address: 133.9.6.104 ←移行がWedホスティング用サーバに変更されている。
Aliases: www.hoge.mse.waseda.ac.jp


上記は、www.hoge.mse.waseda.ac.jpのIPアドレスがWebホスティング用サーバ133.9.6.104へ正しく変更されている事が確認できます。
この場合は研究室Webサーバを停止してください。

研究室WebサーバのIPアドレスの場合は、設定が反映されるまで、研究室Webサーバは停止しないでください。

4. 完了後の申請

移行作業が完了したら研究室Webサーバの学外直接接続を停止申請してください。
学外直接接続を停止する事は、研究室のセキュリティを確保する上で非常に重要な事です。必ず、停止申請をするようにお願いします。
ただし、研究室Webサーバが他のサービスで学外直接接続の必要がある場合は、その限りではありません。

DNSホスティングサービス内容

管理者用IDが発行されます。この管理者用IDを使ってホスティング管理用Webページからログインする事で、ホスト情報の登録ができます。
ホスト情報に登録されたコンピュータは、学外から登録したホスト名でアクセスする事が可能になります。

機能・性能
項 目 性能・機能 補 足
設定可能レコード A/CNAME/MX/NS
CNAME登録数 3 1ホストあたり登録できるCNAME数
ラウンドロビン設定数 3 1ホストあたり設定できるIPアドレス数
登録ホスト数 無制限 安定稼働のため制限を加える場合があります
設定

レコードの新規登録手順については下記の手順書をご参照ください。

DNSホスティングサービス新規レコード登録手順PDF

移行作業概要

研究室で稼働しているDNSを本サービスに移行する場合は、慎重に移行作業をする必要があります。安易に移行作業を行うと、研究室のメール、Webサービスが停止するなどの危険があります。
研究室等で稼動しているDNSがない場合(新規に立ち上げる場合)は、[2]からの作業を行ってください。

1. ホスト情報の登録

ホスティングWeb管理用ページに管理者IDでログインをして、研究室DNSサーバに登録されているホスト情報(ゾーンデータ)を登録してください。
ただし、NSレコードは初期設定されていますので、登録する必要はありません。また、Mailホスティングサービスも利用される場合は、MXレコードの登録も必要ありません。

2. 上位DNSサーバの設定変更

ホスト情報の登録が完了したら、上位DNSサーバ上に登録されているNSレコードを変更してください。

【waseda.ac.jp直下のドメイン名の場合(hoge.waseda.ac.jpなど)】

「自主管理ドメイン設置申請書」を以下の通り変更して理工メディアセンター事務所へ提出してください。

変更項目 変更内容
申請区分 変更
ネームサーバ設置場所 63号館3階サーバ室
ネームサーバIPアドレス 133.9.5.10
ネームサーバ希望ホスト名 ns1.mse.waseda.ac.jp
変更点
  • ネームサーバ設置場所
  • ネームサーバIPアドレス
  • ネームサーバ希望ホスト名

※上記以外の項目は、すでに申請してある通りご記入ください。

【それ以外のドメイン名の場合(hoge.学科.waseda.ac.jp)】

学科DNSサーバのサブドメインとして研究室ドメイン名が登録されている場合は、学科DNSサーバのゾーン情報を以下の通り変更してください。

対象研究室ドメインのNSレコードを133.9.5.10へ変更してください。
NSレコードがホスト名で登録されている場合は、ns1.mse.waseda.ac.jp.へ変更し、Aレコードにns1.mse.waseda.ac.jp.(133.9.5.10)を登録してください。

【変更上の注意】

学科DNSサーバや研究室DNSサーバのゾーン情報に研究室DNSサーバのセカンダリサーバとしてns.cfi.waseda.ac.jpが登録されている場合は、削除してください。
削除しないと研究室のゾーン情報が正しく反映されない場合があります。

3. 確認作業

DNSサーバはある一定期間古い情報を保持していますので、研究室DNSサーバは、すぐに停止しないでください。nslookupコマンドなどを用いて移行作業が正しく反映されている事を確認してから研究室DNSサーバを停止してください。

(例) hoge.mse.waseda.ac.jpを移行した場合の確認
(青文字は入力、黒文字は応答)


> nslookup ←名前解決確認コマンド
> server 133.9.1.3 ←早稲田大学DNSサーバへ問い合わせる
Default server: 133.9.1.3
Address: 133.9.1.3#53
> set q=ns ←NSレコードについて問い合わせる
> hoge.mse.waseda.ac.jp ←hoge.mse.waseda.ac.jpのNSレコードには何が設定されているか?
Server: 133.9.1.3
Address: 133.9.1.3#53
hoge.mse.waseda.ac.jp nameserver = ns1.mse.waseda.ac.jp. ←移行が正しく反映されている場合


上記は、hoge.mse.waseda.ac.jpのDNSサーバとしてDNSホスティング用サーバns1.mse.waseda.ac.jp.へ正しく変更されている事が確認できます。
この場合は研究室DNSサーバを停止してください。

nameserverの項目が研究室DNSサーバの場合は移行情報が反映されていませので、反映されるまで研究室DNSサーバは停止しないでください。
24時間経過しても反映がされない場合は、理工メディアセンターヘルプデスク(63号館 3階 12室)までお問い合わせください。

4. 完了後の申請

移行作業が完了したら研究室DNSサーバの学外直接接続を停止申請してください。
学外直接接続を停止する事は、研究室のセキュリティを確保する上で非常に重要な事です。必ず、停止申請をするようにお願いします。
ただし、研究室DNSサーバが他のサービスで学外直接接続の必要がある場合は、その限りではありません。

「PC学外直接接続申請書」を以下の通り変更して理工メディアセンター事務所へ提出してください。

変更項目 変更内容
変更項目 記載内容
申請区分 変更
理由(利用機能) DNSサーバ
理由(利用内容) DNSホスティングサービスへ移行のため学外直接接続を停止

利用申請

利用申請資格

  • 理工学部、理工学研究科のいずれかを本属とする専任教員
  • 理工学総合研究センター、材料技術研究所のいずれかの専任研究員

申請手順

1. 利用内規のダウンロード

本サービスを利用申請する前に「ネットワークサーバ・ホスティングサービス利用内規」を必ずご確認ください。

ネットワークサーバ・ホスティングサービス利用内規

2. 利用申請書の提出

「フォーム・申請書」ページの「理工ホスティングサービス」よりご申請ください。

3. 登録結果通知

利用申請承認後、登録処理完了通知を管理責任者宛にメールでお送りします。
メール受信後、ご申請者様のWaseda-net ポータルにログインしてご確認ください。「お知らせ」として表示されます。

関連リンク

本サービスに関する問合せ

理工メディアセンターヘルプデスク(63号館 3階 12室)
メールでの問い合わせ先:

※ホスティングサービスのサポート・障害対応は土日・祝日などを除く月曜~金曜 9:00~17:00になります。
※ミッションクリティカル・システムとしての運用はできませんので、ご注意下さい。